春風駘蕩フラフラ日記17

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某月某日

本日は雨天のち曇天なり


国際交流基金の派遣で、マニラとジャカルタにて
「古川タク回顧上映プログラム」と「日本のイン
デペンデント・アニメーションの歴史〜現状報告
プログラム」を
やってきました。



マニラ篇

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第2回フィリピン・アニメーション・フェス
ティバルのプログラムの一環として催された
もので、
市内のデ・ラサール大学にて、主として主催者の
フィリッピン・アニメーション・カウンシル
(日本アニメーション協会みたいな組織)の方々
と、アニメーションや日本文化に興味を持つ一般
の方々、アニメーション、CG、グラフィックデザ
インまどを専攻している学生たちで、休憩をはさ
んでみっちり4時間のロングランに熱心に付き合っ
てくださった。ボクの隣で、当意即妙、エスプリ感
覚溢れる通訳をしてくれたYUMIさんは、東大でドク
ターコース卒のフィリピン留学生だった父親と才媛
の日本人の母親の間に生まれた才色兼備のスーパー
レディ。


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会場の大学は、スラムも目立つ周囲の風景を突き裂く
ような超モダンな建築物で、15年前の中国同様の
ブレードランナー感覚がいっぱい。
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今や世界中どこに行っても、日本のアニメにこども
時代に夢中になった世代が、社会の中心になって活
躍している時代で、ここもアニメやコスプレ大好き
、しかしインデペンデントなアニメーションについ
ては、これからだ。去年から始まったフェスティバ
ルのコンペからは、なかなかの傑作が受賞し始めて
いる。20代のややスノッビッシュな若者たちの間
でアニメーションが熱くなってきているのを
肌で感じた。

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ここでも確実に始まっている。'94年の広島国際アニメ
ーション映画祭でボクが「以心伝心」で受賞していたシ
ーンを見ていたというアーカイブ関係の方がこのフェス
ティバルの中心にいて、この年の広島で、フィリピンア
ニメーション特集をやった人だった。実は13年前にも
久里さんと二人でマニラを訪れたことがあって、ボクは
驚き盤ワークショップをやったのだが、その時お世話に
なった当時音楽留学生だったお嬢さんが、国立大学で日
本文化の講義をなさっていて、学生さんたちを引率して
見に来てくれたのが嬉しかった。

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13年ぶりのマニラは、目抜き通りはすっかり大都会に
変貌を遂げていた。ホテルの辺りはブランド街が続き、
ロデオドライブか、ここは!という感じ。しかしマカ
ティ地区から一歩出ると、バイクと満員御礼のジープ
ニーの海。これは変わっていない。でも既に9月から
始まったクリスマス気分がいっぱいで連夜のパーティ
の企画に気分は仕事もそっちのけの、マニラの人たち
の根っからの明るさがすごい。うらやましい。なにを
いまさら世界金融危機だ?知ったこっちゃないみたい
な。