diary: 2008年10月アーカイブ

春風駘蕩フラフラ日記14

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くまで.jpg


 某月某日 本日は晴天なり

variousのコーナーで前に紹介した神楽坂の茶館
「パレアナ」で「わたしのくまで展」というのに
誘われた。
 そろそろ、おとり様の季節か。
 それにしてもちかごろ相撲が騒がしい。ボクは
相撲も好きで年1,2回は土俵際の砂かぶりの席で観
戦する。特に初場所は正月気分満点で向島辺りの
芸者衆が黒紋付に稲穂挿し姿で桟敷席に陣取る。
 おめでたいのだ。

 勝負、もちろんだけど、こういう絵姿が見事で、
スペインの闘牛もそうだけど、まず様式美に強く
惹かれる。悪いかもしれないが動物愛護も八百長
も「それを言っちゃおしまいよ。」的なところが
ある。余裕がないんだね、近頃の世の中は。

 というわけで、横綱くまでを作ってみた。朝青
龍、白鵬の両横綱は昔さんざん遊んだ紙相撲仕様
にしてみた。形の記憶を確かめようとネットで紙
相撲を調べて驚いた。ボクらが遊んだ、足がたこ
の足みたいに広がったスタイルの安定感のある紙
相撲はいくら探しても見つからなかった。これこ
そ紙相撲なんだけどな。

 
「私のくまで 2008年10月21日(火)~11月2日
(日) 12:00-19:00 ※月曜休み茶館 パレアナ(東京
都新宿区白銀町1-2)
 
 

春風駘蕩フラフラ日記13

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パラパラ5






パラパラ3.jpg





某月某日 本日は晴天なり

 代官山ヒルサイドテラスの「猿楽祭」にて、
「パラパラマンガを作ろう」というのをやった。
 このサイトを作ってくれたリトルスタジオ・
インクのひとたちと。

http://www.yellow-pin.jp/sarugaku/sarugaku_ypp.html

で出来上がったパラパラマンガを見られます。




 アニメーション好きでもなんでもない通りがか
ったこどもたちに作らせるのは無理じゃないかな
と考え、2枚か3枚の絵、ええい!こうなったら一
枚の絵でも描いてくれたら、動かすぞ、みたいな
魔法使いになった気分で臨んだら、これが楽しか
ったんだよ、ほんとに。



 小学校低学年以下のこどもは無敵だね。もう描い
てる時から絵がどんどんイメージの中で動いてるん
だ。こっちはできるだけ、完成イメージでご期待に
添いたいわけ。
 がっかりされるのはシャクじゃん。
 こんなところで職人魂でてきちゃってどうする?
なんだけど、エイヤ!で一枚の絵を切り絵にして動
かしたりするのが、やってみてこんなに面白いのか


パラパラ2.jpg


 ひも、折り紙、ロボット、クレイ、絵を描くのが
苦手な子用にいろいろ取り揃えたんだけど、ミッ
クスメディアは当たり前、なにも躊躇しないで、あ
れよあれよという間にループアニメの完成だ。

 感覚としては「FREE ANIMATION」だな。

 FREE JAZZがあるんだからFREE ANIMATIONが
あってもいい。「FREE ANIMATIONのすすめ」だ
ね。
名前入りで瞬時に作品が、おともだちのと一緒にま
ず右下に現れる。次の新作にトコロテン式に押され
ながら徐々に移動して左上に消えてゆく。ループだ
から、しばらく待つとまた見られる。


パラパラ4.jpg


 たった一枚絵のうさぎさんを懸命に縄跳びさせて
いるのは、ママが飛び切りの美人だからナーンテね。
 常識だろ、そんなことは。

 結論。また、こどもたちに教わってしまった。



春風駘蕩フラフラ日記12

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某月某日 本日は曇天なり 

ポルトガルの続き


ポルト夜景.jpg


 ポルトの夜景である。河の向こう岸はポートワインの蔵が並ぶ。
こんな夜景の中でワインだから、もう駄目。このドウロ河一帯は美味
しいワインができる。ポートワインじゃなくてボルトガル種の葡萄で
作ったドウロワインは数が少なくてもっぱら国内向けで滅多に輸出さ
れていないというから、もう駄目、駄目。
魚がおいしくて、いわしの塩焼きがバーンと出て来て、それに
オリーブオイルとバルサミコ(こっちはちょっとイタリアじゃないか
ら違うかもしれないけど、酢にはちがいない)かけて食べるんだから、
もう駄目、駄目、駄目っていうものよ。


ナザレの海.jpg


 ナザレの海も特別なものだったな。
ンだ!こりゃー、こんなところで海水浴かあ、みたいな。
 サウダーデ(注、サウダッドゥみたいらしい本当は)の
気分に浸っていると、向こうから来ました来ました。ご同輩。

年の頃もちょうど、ン10凸凹、ふだん地図もって駅前に集合してるのと
まったく同じ格好で、ただ一点違うのはみなさま400mmとかのズーム
レンズ付きの超高級一眼レフデジカメを首からぶら下げて。○○先生と
郷愁のリスボンを撮ろうツアーだな。
 「海ブラボー」みたいな名前のレストランで隣に陣取ったイタリア人
団体観光客のお年寄りたちが飲んでバカ騒ぎしているのと対照的に、脇目
も振らずに、対象物をキチンと撮影なさって、あっという間に去って行
かれました。お行儀のいいリスボン。


ファド.jpg


 で、リスボンの夜はファド酒場。ファドって古賀メロディー、演歌
だね。氷川きよしとか石川さゆりにここで唄って欲しいね。古賀政男
は明大マンドリンクラブとかの人で、プレクトラム音楽に当然興味が
あったわけだし、東京ロマンティカの鶴岡政義はクラシックギターの
阿部保夫に師事しているし、フラメンコもそうだけどメンタリティー
的には日本人はファドにより近いかな?と見てくると、小樽とポルト
は似ている気もするし。
カラオケで「小樽の人」でも唄って郷愁のポルトガルとするか。ご
同輩乾杯!

春風駘蕩フラフラ日記11

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講演.jpg


某月某日 本日は曇天なり


 リスボンとポルトで日本のアニメーション特集の一プログラムとし
てお話と上映をした。ボクの担当分は日本のインデペンデントアニメ
ーションの現況。自分の作品といちばん上の世代「G9+1」いちばん
下の世代、東京工芸大学アニメーション学科08年卒制から5作品、見せ
ながらいろんな話をした。ユーラシア大陸の西端にもアニメオタクは
いっぱいいて、「ボクらが子供だった頃の日本のアニメーションがい
ちばん好きです」なんて日本とちっとも変わらない意見も出る。
 リスボン会場ではスラリと無茶苦茶スタイルのいいメイドカフェ嬢
さんも現れた。







ロカ岬.jpg
 

 ユーラシア大陸の最西端といえばロカ岬である。最初にみた海がこ
こだったせいか、目をつぶると今でもこの海が。到達したことを証明
する認定証を買った。




ペナ城.jpg
 

 シントラにあるペナ宮殿へ。あのルードヴィッヒ
2世のいとこのフェルディナンド2世が建てさせたお
城という。どうりでノイシュヴァンシュタイン城に
もひけをとらないキッチュさ。もうごちゃまぜチャ
ンプルー。面白かった。